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250万乙女の聖書(バイブル)日本中の乙女たちが夢中になった『星の瞳のシルエット』(柊あおい) 

  • 星の瞳のシルエット (1) (りぼんマスコットコミックス)
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  • Engage―星の瞳のシルエット・番外編 (りぼんマスコットコミックス (742))

「星の瞳のシルエット」は、乙女の願望とロマンチシズムを詰め込んだ古き良きロマンチック作品であり、当時りぼん誌上にて「250万乙女の聖書」というキャッチフレーズがつけられ、「ときめきトゥナイト」と肩を並べてりぼんっ子たちの圧倒的支持を集めた作品です。ちなみに、最初は「200万乙女の~」でしたが、公称発行部数が途中で変わり「250万乙女の~」になりました。この作品を初めとする当時の連載陣が発行部数を増やしたのです。

作者の柊あおいは、ジブリ映画「耳をすませば」の原作者としても有名。

この漫画のテーマはずばり「恋と友情、どちらを取るか」。
親友の想い人を好きになってしまったヒロインの、中学から高校にわたる恋を追いかけたラブストーリーです。
はっきりいってロマンチックなタイトルが詐欺かのような泥沼劇場。親友と称する女同士での恋のせめぎ合いが繰り広げられます。
しかしながら、主人公カップルが可憐な清純派一直線のルックス・性格で終始描かれているため、2人の恋は純愛へと昇華され、あくまで本作は少女たちのお手本であり憧れであり、乙女の聖書となりえたのです。


毎号クライマックス!

しかし、ドロドロだろうがなんだろうが「星の瞳のシルエット」は本当に面白いのです。
絵の古さや昭和ファッションにさえ我慢できれば、今読んでも面白い。乙女の聖書の代名詞は伊達じゃない。

幼い頃、すすき野原で会った名前も知らない男の子からもらった「シリウスの星のかけら(水晶石)」を宝物に、初恋のその子との再会を夢見る中学生の香澄。一方で、親友真理子の想い人久住くんのことが内心気になる毎日だが、芽生えかけた恋心を押し殺して、真理子の恋を応援しようとする。ある日、ラジオ番組の葉書紹介で「すすき野原の男の子」からの呼びかけがあって…。

ラジオで文通したりヒロインがドテラを着てたりと、髄所に昭和な香りがします。

世間では、香澄ちゃん悪女説・偽善者説と、元乙女達にいろいろと黒い噂の多い香澄ちゃん。黒髪ストレートでセミロングという清純派のルックスに、性格も優しく清らかで、加えて少女漫画らしくちょっとドジでおっちょこちょいと、まさに理想の少女像で描かれています。

一方で、香澄と真理子にモテモテの久住くんは、成績優秀、袴が似合う弓道部、女の子(香澄限定)にも優しいまさに王子様。しかも父子家庭のために家事・料理が大得意という、現代女子なら大喜びの物件。

ネタバレにもならないので書いてしまいますが、久住くんは香澄のことが好きです。
そして、当然のごとく「久住くん=すすき野原の男の子」であり、実は2人は真理子が出会うずっと前から、相思相愛の初恋同士という無敵のカードを手に入れています。

しかしながら、香澄は真理子に遠慮して恋を進展させようとせず、真理子との関係が壊れてしまった後も久住くんに何度か告白されながらもはっきりしない態度をとり続けます(このへん悪女と言われる所以)

そんないつまでも進展しない2人の恋にやきもきしながらも、りぼん読者たちは最後まで目が離せなかったのです。

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あこがれのすすき野原。柊あおいは風景描写や構図のセンスが素敵。
柊あおい『星の瞳のシルエット』(集英社)より

「星のかけら」 「シリウス」 「すすき野原の男の子」

この夢あふれるキーワードに、胸を焦がした少女時代。(ただの石なのに、星のかけら!)

古臭くて王道なのに、ロマンチックで胸がどきどきするこの世界は、本作品でしか味わえない。やっぱり「星の瞳のシルエット」は特別なのです。

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