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「四神天地書」の世界で少女を待ち受けていたものは?大ヒット古代冒険ファンタジー『ふしぎ遊戯』(渡瀬悠宇)

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今や押しも押されぬベテラン作家・渡瀬悠宇の初の長編大作にして、出世作でもある「ふしぎ遊戯」。
ギャグとシリアスのバランスが非常に上手い作家で、前作の「思春期未満お断り」や短編恋愛ものも十分に面白い。本作の連載当初からも固定ファンがしっかりといた人気作家です。

本作は漫画の大ヒットに続き、アニメ・DVD・ゲームとマルチにも展開し、「乙女ファンタジー」として、ひとつの地位を確立。うん、確かに今考えると乙女系ゲームそのもの

受験生の美朱(みあか)と親友の唯は、図書館で見つけた「四神天地書」という古びた本を読んでいるうちに、その本の中に吸い込まれてしまう。そこは古代中国のような世界で、2人は盗賊に襲われたところを、鬼宿(たまほめ)という青年に命を助けられる。
現実世界の受験戦争や家族に嫌気がさした未朱は、異世界から来た「朱雀の巫女」として国を救うために朱雀七星士と呼ばれる仲間を探す旅に出ることに。一方で唯は敵国の「青龍の巫女」となってしまい…。

異世界に入って自分が救世主になり仲間を集めて…というロードオブザリングな定番のファンタジーになっています。集まる仲間が全部男という逆ハーレム状態なのも、少女の夢を叶える少女漫画として実によろしい。

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本の世界へ吸い込まれてしまった美朱と唯
渡瀬悠宇『ふしぎ遊戯』(小学館)1巻より

本の世界に入ってしまう導入部分のワクワク感はたまらないものがあり、そこから始まる10巻くらいまでの仲間集めのストーリーは、何度読み直しても面白い。

美朱の元に集まる仲間(朱雀七星士)は、守銭奴の武闘派、ナルシストの権力者、頼れるオカマ、関西弁、お兄さんキャラ、頭脳明晰、癒し系と、よりどりみどり、揃いも揃ってイケメンばかり。
主人公がモテすぎなのはちょっと鼻につくがまあしょうがない。男たちがストレートな愛の言葉を吐きまくるのも、許してほしい。だって、少女漫画なんだもーん!

ただ、後半になるにつれて、主役2人が「ふたりのために世界はあるの~♪」状態となってしまうのはどうかと思いますが。あらかた仲間が死んでるっちゅうのに。

こういったファンタジーもので何がしびれるかというと、男が命がけでヒロイン(自分)を護ってくれるというシチュエーションが自然にできるという点につきます。

戦争が身近にある世界なため、刺客から守ってくれたり、化け物からかばってくれたり。…そもそも男に命をかけて護ってもらうというのは、一般社会ではまずない話。せいぜい、車に轢かれそうになるのを助けてもらえるくらいか。

しかし、美朱は朱雀の巫女っていう立場上それはもうVIP扱いで、山賊の親分だろうが国王だろうが、朱雀七星士は皆彼女を本気で護ってくれる。(もちろん下心もある)

とどめに、自分の惚れた男が一番近くで「自分のために」(←ここがポイント)戦ってくれるとなると、もう守ってもらいたい症候群の少女にとってはたまらんでしょう。
男が血だらけになりながら自分を護って戦うというのは、漫画の中でしか体験できない究極のファンタジーです。

主人公カップルに萌えるもよし、純粋にストーリーを楽しむもよし、自分でお気に入りのキャラを見つけるのもよし。売れる作品には理由がある。それが良くわかる作品です。

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